研究会(研究発表会)

第55回(新潟)

講演要旨

ダイズにおけるフタスジヒメハムシの発生様相と防除適期の検討

北島義訓・高岡誠一・増田周太(福井農試)

フタスジヒメハムシは,ダイズの集団栽培の拡大に伴い近年増加傾向にあり,その加害は品質等に影響を及ぼし問題になっている。福井県のダイズ栽培で一般的な作型であるオオムギ跡の6月中旬播種の「エンレイ」における発生消長調査では,2002年の第2世代成虫の発生最盛期は多発生した2001年より1半旬遅い8月6半旬で,発生量はやや少なかった。2002年は第1世代幼虫の発育期にあたる7月2半旬,4半旬の降水量が平年より少なかった2001年に比べ多かった。この時期の土壌水分が高いことで幼虫の発育に影響し,成虫の発生を抑制した可能性が考えられた。着莢期以降にイソキサチオン粉剤による防除適期を検討した結果,薬剤散布後の成虫数,収穫時の被害莢率,被害粒率等の調査では,第2世代成虫発生初期〜最盛期にあたる8月中旬,及び8月下旬散布区で防除効果が高いことがわかった。また,9月中旬以降の防除は被害粒の発生が多く,効果が劣ることが明らかになった。

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2009.1.8更新