研究会(研究発表会)

第55回(新潟)

講演要旨

トゲシラホシカメムシ成虫の水田内における生息部位の変化とその要因について

八尾充睦(石川農総研セ)

斑点米カメムシ類が水田内のどのようなところに生息しているかを知ることは,発生予察や防除に関して有益な情報となるので重要である。一方,発生変動を知るためのすくい取り調査は,調査者間やイネの生育ステージの違いなどで大きく変動する場合が多い。そこで,効率的な調査条件を明らかにするために,トゲシラホシカメムシ成虫の水田内における生息部位の変化を調査した。調査は8月7〜8日,12日および15〜16日の3回行い,畦畔から生息部位を見取り調査した。その結果,本虫の稲体上での生息部位は時間とともに変化したが,夕刻,穂に生息する個体は翌朝まで穂に生息していた。日が高くなるにつれ穂から離れる個体が見られるようになり,穂の個体は昼頃に半数近くにまで減少した。このような生息部位の変化は,どのような要因と関連しているかを検討したところ,気温の変動よりも風による影響の方が大きいように思われた。

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2009.1.8更新