研究会(研究発表会)

第56回(富山)

講演要旨

ダイスのフタスジヒメハムシによる被害実態と省力化をねらったエチルチオメトン粒剤の播種溝処理の効果

村岡裕一・齋藤憲一郎・青木由美(富山農技セ農試)

2003年のフタスジヒメハムシによる収量への影響は,着莢数や稔実莢数が少なく,百粒重が小さくなるなど,徹底防除区と比較し約29%減収した。これら減収の主因は,8月中旬や9月上旬の根粒被害率が高く,葉色(SPAD値)が低く経過したことなどから,第2世代幼虫の加害によるものと推察された。防除については,7月下旬の第1世代成虫を的確に防除することで,第2世代幼虫による根粒被害がある程度回避され,減収への影響が少なくなると考えられた。エチルチオメトン粒剤の播種溝処理(6kg/10a)による防除は,第1及び2世代成幼虫の密度低下や黒斑粒発生防止に効果が高く,幼虫の根粒被害による減収を防止できると考えられた。 また,エチルチオメトン粒剤の2,4,6kgの処理量について検討したところ,収量,百粒重,及び黒斑粒率で処理量間に有意な差が認められなかったが,第2世代以降の幼虫による根粒被害率や成虫数で判断すると,2kgより4kg及び6kgの効果がやや高いと推察された。

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2009.1.13更新