研究会（研究発表会）

ジノテフラン（スタークル^®）粒剤の穂ぞろい期水面施用による斑点米発生防止効果

阿部正弘¹・宮路一馬²・矢島慎太郎³（¹中越農業共済・²ひすい農協・³北興化学新潟支店）

斑点米カメムシ防除剤として最近登録されたスタークル粒剤（ジノテフラン1%粒剤）の穂ぞろい期散布による斑点米発生防止効果を，アカヒゲホソミドリカスミカメ多発生地（柏崎市土合）とオオトゲシラホシカメムシ多発生地（西頚城郡青海町）でそれぞれ試験した。両試験ともスタークル粒剤の斑点米発生防止効果は高く，慣行の粉剤1回散布（柏崎）または液剤2回散布（青海）と同等か上回る効果であった。青海町の試験では，慣行の液剤散布圃場の斑点米発生は圃場中央部で少なく，畦畔寄りではやや多かったが，スタークル粒剤散布圃場では中央部，畦畔寄りともに少なかった。粒剤は散布後の侵入，加害を液剤より長期間防止できたためと考えられた。粒剤による斑点米発生防止技術は，薬剤コストは高くなるものの，飛散がなく，散布作業が軽易になることや散布回数削減の期待などから，生産現場では関心が高まっている。