研究会(研究発表会)

第58回(福井)

講演要旨

富山県におけるアカスジカスミカメの発生状況

青山政義1・池田浩一1・岩脇 喬1・池田利昭1・大井 純1・村岡裕一21富山県防除所・2富山農技セ農試)

富山県の斑点米カメムシ類としてアカヒゲホソミドリカスミカメとトゲシラホシカメムシの2種が代表的であるが,近年,アカスジカスミカメが増加傾向にあるため,県内分布と牧草地における発生消長を調査した。分布調査は,1996〜2005年の防除所の定点65カ所の雑草地及び水田内と2005年普及指導センター(新川,富山,高岡,砺波)調査による336カ所の雑草地及び311カ所の水田内すくい取り調査を実施した。防除所定点調査では,雑草地確認地点率は2003年から増加傾向が見られ,2005年には10.8%となった。なお,水田内調査では確認されなかった。また,普及指導センター調査では,2005年の確認地点率は雑草地で10.4%,水田内で7.4%であった。分布の傾向は両調査とも県西部で多く,県東部では比較的少なかった。発生消長調査は2005年に牧草地におけるすくい取り調査を実施した。成虫の発生ピークは越冬世代が6月3半旬,第一世代が7月3半旬,第二世代が8月1半旬,第三世代が9月2半旬で年4回発生すると推定された。

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2008.1.30更新