研究会(研究発表会)

第60回(富山)

講演要旨

アカヒゲホソミドリカスミカメおよびアカスジカスミカメのカヤツリグサ科植物での発生、増殖の可能性

長澤淳彦(北陸研究セ)

アカヒゲホソミドリカスミカメおよびアカスジカスミカメは北陸地域における斑点米カメムシの主要種として注目される。両種はともに,水田周辺のイネ科植物で増殖した後,水田に侵入し,籾を加害すると考えられている。一方,アカスジカスミカメがイヌホタルイに産卵し,イヌホタルイの繁茂する水田では斑点米被害が増える(大友ら, 2005)という報告により,イネ科の他にカヤツリグサ科植物を利用する可能性が示唆された。しかし,これまでにイヌホタルイ等のカヤツリグサ科植物での発育についての情報はなく,両種カスミカメの増殖にどの程度寄与しているかは明らかでなかった。そこで,カヤツリグサ科植物における両種の増殖の可能性を検討するために,イヌホタルイ,サンカクイおよびコゴメガヤツリでの産卵および幼虫の成育を調べると,室内試験で産卵が確認されるとともに野外でもイヌホタルイ(両種),コゴメガヤツリ(アカヒゲホソミドリカスミカメ)からの発生が確認された。しかし,これらの植物では成虫まで到達することはなく,ほとんどが2齢までで死亡した。したがって,これらの植物は産卵場所として幼虫の発生源とはなるが,増殖源とはならないと推測された。

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2009.12.23更新