研究会(研究発表会)

第60回(富山)

講演要旨

拮抗菌等によるネギ疫病に対する発病抑制

関原順子1・坂田清華1,2・三室元気1・向畠博行11富山農技セ農試・2現:富山農技セ果樹試)

ネギ根部から分離された拮抗細菌Pseudomonas fluorescens(T405菌)のネギ疫病に対する発病抑制効果について検討した。ネギ種子(品種:ホワイトスター)をT405菌の懸濁液(108cfu/ml)に1 hr浸漬後,ニッテンネギ培土を詰めた200穴セルトレイには種した。は種4日目にV8ジュース寒天培養した疫病菌そうをホモジネートして1穴あたり2.5ml接種し,ガラス温室で管理した。接種後26日目において発病株率による防除価は76.7と発病抑制が認められた。一方,ネギ疫病の前年多発圃場において,T405菌のは種時処理(A),T405菌のは種時+生育期8回散布処理(B),既存拮抗菌であるIK1140粒剤床土混和+微生物分解肥料CDU態チッソ移植時処理(C)の各々の効果について,5月下旬から調査したところ,本病が多発する7月後半〜8月中旬にかけてはA=B>Cの順で茎葉部での発病抑制効果が認められた。しかし,A,Bの各処理は生育期後半の9月下旬における根盤部での発病度では,防除価がAで37.2,Bで42.5とCの68.1と,比較して劣る傾向が認められた。

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2009.12.23更新