研究会(研究発表会)

第61回(石川)

講演要旨

水田におけるイナズマヨコバイの発生について

平江雅宏(北陸研究センター)

イナズマヨコバイはイネ萎縮病ウイルスを媒介する害虫として知られている。近年,本種が局地的に多発生する事例が報告されているが,本種の発生生態に調べた例は少ない。そこで,北陸研究センターにおける予察灯の誘殺データおよび水田における発生量調査により,本種の発生生態を調査した。2008年は,6月5日に雄1頭が初誘殺され,6月8日に誘殺のピークが認められた。その後は7月26日と8月27日を誘殺最盛日とする誘殺消長を示したが,9月以降は不明瞭であった。水田におけるすくい取り法と払い落とし法による調査を行ったところ,5月21日にキヌヒカリを移植した水田では8月上旬および9月上旬に幼虫密度が高まり,水田内で本種が増殖していることが明らかになった。また,6月24日に移植した遅植え水田では,5月移植の水田と比べて本種の発生が多くなる傾向があった。

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2009.12.28更新