研究会(研究発表会)

第62回(福井)

講演要旨

水稲のカメムシ類に対する水面施用剤の防除効果と湛水深

野口忠久1・川島隆弘2・渡辺 哲21長野農試・2クミアイ化学工業)

カメムシ類に対する水面施用剤について処理時の湛水深別に防除効果を検討した。試験は須坂市(農試場内)と北安曇郡白馬村の2ヶ所の水田で行った。農試場内水田ではエチプロール粒剤(2%)とジノテフラン粒剤(1%)を供試し、処理時の湛水深に1,3,7cmの3条件を設けて防除効果を検討した。また、同じ試験水田においてアカヒゲホソミドリカスミカメおよびオオトゲシラホシカメムシを用いた網枠放虫試験を行い、カメムシ種別に防除効果を検討した。その結果、ジノテフラン粒剤はアカヒゲホソミドリカスミカメに対して水深1〜3cmの効果が優った。エチプロール粒剤はアカヒゲホソミドリカスミカメおよびオオトゲシラホシカメムシの両種に対して水深1〜3cmの効果が優った。白馬村ではジノテフラン豆つぶ剤を用い、処理時の湛水深に1,3,7cmの3条件を設けて試験を実施した結果、斑点米防止効果は水深7cmよりも水深3cmが優った。豆つぶ剤は製剤の特性上、極端な浅水は拡散の妨げになることもあるが、湛水深は3cm程度で高い効果が得られることが確認された。

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2011.1.21更新