研究会(研究発表会)

第63回(新潟)

講演要旨

前年の紋枯病発生量が翌年の発生量に与える影響

石川浩司1・小潟慶司2・黒田智久1・岩田大介11新潟農総研作物研・2新潟防除所)

新潟県における紋枯病防除の約1/3は粒剤により予防的に実施されている。前年の発生量で翌年の防除要否が判断できれば、不要な防除を省略できる。そこで、防除が必要な翌年の発生量を、無防除ほ場での発病推移や被害解析の結果から発病株率31%と設定し、前年の発生程度が翌年の発生に与える影響を検討した。解析には、2004〜2010年に新潟県病害虫防除所が実施した抽出調査のうち、2年間同一のほ場で調査を実施した74〜83ほ場の最多発病株率を用いた。その結果、前年の最多発病株率と翌年の最多発病株率との間には正の相関関係が認められた。しかし、一次回帰式の傾きは0.27〜1.30と年次間で異なり、翌年の発病が前年より多くなる場合は傾きが大きく、逆の場合は小さくなる傾向が認められた。これは、翌年の発病株率は伝染源量を決定する前年の発生量の影響を受けるものの、翌年の気象など伝染源以外の要因の影響も大きいためと考えられた。前年の発病株率から翌年の発病株率を推定することは難しかったが、前年の発病株率20%以下の場合、多くの事例で翌年の発病株率は31%以下であり、翌年の防除が不要となる前年の発生量を設定できる可能性が示された。

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2011.1.21更新