研究会(研究発表会)

第64回(富山)

講演要旨

OsNPR1過剰発現イネにおけるいもち病抵抗性発現の細胞学的解析

植松 繁1・古賀博則1・高原浩之1・菅野正治2・高辻博志21石川県立大学・2生物研)

 これまでに、イネにおいてサリチル酸経路を介した誘導抵抗性に関与するOsWRKY45遺伝子の過剰発現がいもち病抵抗性を賦与することが報告され、その細胞学的解析が行われてきた。しかし、同様にサリチル酸経路を介した誘導抵抗性に関与しているOsNPR1遺伝子については、抵抗性反応の細胞学的側面についてほとんど明らかになっていない。そこで演者らは今回、OsNPR1過剰発現イネを用いて細胞学的な解析を行った。イネいもち病菌には北1菌株(レース007)を用い、イネとして北1菌株に対して感受性の日本晴、OsNPR1遺伝子を過剰発現させた日本晴(OsNPR1-ox)の系統である#14、#17を供試し、菌接種後24、36、48、72時間毎に光学顕微鏡による観察を行った。その結果、日本晴と比較してOsNPR1-oxでは、接種24、48時間後で付着器から表皮細胞への侵入阻害が多く認められた。また接種48時間後に過酸化水素を検出するDAB染色を行った結果、付着器直下の表皮細胞表層がハロー状に染色された。これらのことからOsNPR1遺伝子による抵抗性は、付着器直下に過酸化水素の集積を伴う、侵入阻害が主要な反応であることが示唆された。

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2013.9.20更新