北陸病害虫研究会報

第58号(P25 – 30)

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人工飼料を用いたナシヒメシンクイの飼育法

望月文昭

信越化学工業株式会社

Shin-Etsu Chemical Co Ltd., Specialty Chemicals Research Center, Nishihukusima 28-1, Kubiki, Joetsu, Niigata 942-8601: Rearing method of the oriental fruit moth, Grapholita molesta, by an artificial diet

人工飼料を用いたナシヒメシンクイの飼育を検討し,孵化直前に人工飼料を与えれば,その後餌交換をしなくても成虫を得る方法を確立した。この飼育法により成虫羽化までに要した日数は38日–67日であった。そして,採卵に用いた成虫数に対して平均1.7倍の次世代成虫を得ることができた。この際の性比に,極端な偏りは認められなかった。以上のことから,この方法を用いれば本種の累代飼育が可能と考えられた。

Key words:ナシヒメシンクイ, 飼育法, 人工飼料, Oriental fruit moth, Grapholita molesta, rearing method, artificial diet

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2010.4.15更新