研究会(研究発表会)

第55回(新潟)

講演要旨

新潟県におけるウコンノメイガの多発生と収量への影響

西土恒二1・神林 勤1・藤巻雄一2・高野直行21上越防除所・2魚沼防除所)

2002年、新潟県の上越・魚沼地域のダイズで,ウコンノメイガが多発生した。ウコンノメイガについては,その生態や防除効果試験等が若干報告されているが被害についての報告は極めて少ない。そこで,上越・魚沼地域の多発生ほ場で,本種の被害がダイズの収量等へ及ぼす影響について調査を行った。上越では25本あたりの葉巻の発生数をウコンノメイガによる被害量として調査したが,葉巻の発生数の増加に伴って,収量と百粒重は有意に減少し,また小粒率は有意に増加した。一方,魚沼では上位30小葉上の葉巻の有無から葉巻率を算出した。ここでも葉巻率の増加に伴って収量が有意に減少し,小粒率も有意に増加した。とくに葉巻率が90%を超え,かつ葉の食害程度が高い場合に小粒率は顕著に高かった。しかし,今回の調査では葉巻の発生による減収・小粒化は認められるものの,それだけによる影響は比較的小さいと思われ,今後は食害度等も考慮したうえで調査を行う必要があると思われた。

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2009.1.8更新