研究会(研究発表会)
第56回(富山)
講演要旨
コシヒカリBL混植圃場におけるイネいもち病菌のレース
園田亮一・平八重一之・野口雅子・森脇丈治(北陸研究セ)
コシヒカリ新潟BL1号(Pia),2号(Pii),3号(Pita-2),4号(Piz)を1:2:5:2で混合栽培した三和村の圃場において,伝染源としてOS99-G-7a株(レース007.0)で罹病させた幼苗を6月中に植え込み,その後のイネいもち病菌のレースを調査した。7月7日および8月6日に混植圃場内のBL1号の葉いもち病斑から分離した計58菌株のうちの55株,9月10日に採取した罹病穂首から分離した62菌株は全てがレース007.0であった。葉いもちは7月30日の調査で部分的に多発生,穂いもちは8月27日の調査で中発生となった。一方,試験圃場の周辺(3km四方)9地点で9月10日採取の罹病穂首から分離した54菌株は6レースに判別され,分離比率は001.0が26%,007.0が28%,037.1が33%,それ以外(003.0,005.0および035.1)が13%であった。以上,混植圃場でいもち病の中〜多発生が認められたが,抵抗性系統(Pita-2,Piz)に対する侵害レースは検出されなかった。