研究会(研究発表会)

第56回(富山)

講演要旨

穂数制限処理による割籾発生と斑点米について

野口忠久・吉沢栄治(長野農事試)

カメムシ,特にカスミカメ類による斑点米発生は水稲の割籾発生程度と高い相関があることがほぼ明らかになっている。また,割籾発生程度は水稲の品種的特性の1つであり,斑点米発生の水稲品種間差の主要因と考えられている。割籾の発生要因を検討する中で,穂揃い期に穂を切除することによって1株当たり穂数を制限する処理を実施した。その結果,「あきたこまち」では1株当たり穂数が少なくなるに従って割籾発生が増加した。一方,同じ処理をした「コシヒカリ」では,1株当たり穂数と割籾発生程度に一定の傾向は認められなかった。以上のことから,割籾発生のしやすさにも品種間差があると考えられた。また,割籾の出来やすい品種では気象または栽培条件等によっては割籾発生が増加し,斑点米発生も多くなることが推察された。

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2009.1.13更新