研究会(研究発表会)
第57回(石川)
講演要旨
オオムギ跡作ダイズにおけるフタスジヒメハムシ幼虫の根粒加害実態
北島義訓・高岡誠一・富田浩治(福井農試)
ダイズを加害するフタスジヒメハムシは,近年発生量が多く,莢への食害に由来する子実の被害の他に,幼虫の根粒食害による収量等への影響が懸念されている。そこで2003〜2004年福井県で一般的な作型であるオオムギ跡作6月上旬播種の「エンレイ」において幼虫による根粒の加害実態を調査した。第1世代幼虫による加害率は7月中旬の調査で4〜14%であった。第2世代幼虫以降の加害率は9月中旬の調査で 約70〜90%となったが,第2世代成虫の発生最盛期以降も根粒加害率が増加したことから第3世代幼虫の根粒への加害も示唆された。他県事例と比較すると第1世代幼虫および第2世代幼虫の加害率が低いことから本県では根粒加害による収量への影響は他県に比べ低いと推測された。また,エチルチオメトン粒剤の播溝処理を行った結果,2003〜 2004年調査では7月中旬調査時で対無処理比40であった。