研究会(研究発表会)

第57回(石川)

講演要旨

黄色高圧ナトリウム灯を用いた露地キャベツのヤガ類防除技術

笠島 哲(石川農総研セ)

化学農薬に替わる防除法として,施設野菜等では,一部で黄色蛍光灯が導入されているが,露地野菜では実用化されていない。その理由には,露地野菜の場合,一作毎に多数の支柱や蛍光灯・電線を圃場内に設置する必要があることなどがあげられる。そこで,一灯で高い位置から広い範囲を照射し,一作毎に再設置の必要がない黄色高圧ナトリウム灯を用いて,露地キャベツにおけるヤガ類の防除効果を検討した。その結果,ヤガ類防除は,光源に近いほど照度が高く,防除効果が大きかった。また,光源から30m〜40m離れたところでも,2Lux程度の照度が確保され寄生虫数も低下したことから,効果は一基当たり10a程度が期待できると考えられた。なお,黄色高圧ナトリウム灯の設置・運用に係わる経費の試算は,現在一部の施設野菜で導入されている黄色蛍光灯を用いる場合に比べ少なかった。

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2008.2.14更新