研究会(研究発表会)

第57回(石川)

講演要旨

ネオニコチノイド剤1回散布によるアカヒゲホソミドリカスミカメの防除

石本万寿広(新潟農総研作物研)

アカヒゲホソミドリカスミカメに対しては,出穂期7〜10日後とその7〜10日後の2回の薬剤散布が必要である。しかし,クロチアニジン剤,ジノテフラン剤などのネオニコチノイド剤は本種に対して残効期間が特に長いことから,これらの薬剤を使用することで散布回数の削減,散布適期の拡大ができる可能性が高く,圃場散布試験により検討した。アカヒゲホソミドリカスミカメ多発生条件でクロチアニジン水和剤,ジノテフラン液剤を出穂期9日後に1回散布し,防除効果を検討した。いずれも薬剤散布後収穫期まで成幼虫の密度は極めて低く抑えられ,斑点米率も極めて低く,十分な防除効果があると考えられた。アカヒゲホソミドリカスミカメ少〜中発生,オオトゲシラホシカメムシ中発生の条件で,散布時期を出穂期3日前〜出穂期11日後として,ジノテフラン粉剤1回散布の防除効果を検討した。アカヒゲホソミドリカスミカメに対してはいずれの時期の散布も十分な防除効果があるが,オオトゲシラホシカメムシに対しては出穂期前の散布は防除効果が劣ると考えられた。

第57回(石川)講演要旨タイトルに戻る

Copyright © 2007 The Association for Plant Protection of Hokuriku. All Rights Reserved.
2008.2.14更新