研究会(研究発表会)

第58回(福井)

講演要旨

福井県におけるダイズ紫斑病粒、べと病粒の発生状況と防除薬剤

本多範行(福井農試)

2002年〜2005年の福井県北部地区におけるダイズ紫斑病の発生粒は0〜0.3%と低く,最も発生粒率が高い地点でも1.5%であった。べと病の発生粒率は1.1〜6.0%で,2003年に発生が多く,最も多発した地点では14.6%であった。べと病粒は健全粒に比べ篩い目の小さい方で多かった。無散布区の紫斑病粒率が0.33%(チオファネートメチル(TM)剤耐性菌比率51%),べと病粒率が5.03%の圃場においてTM剤,イミノクタジンアンベシル酸塩(IA)剤,塩基性硫酸銅(C)剤,イミベンコナゾール剤(I)の体系防除による効果を比較した。紫斑病粒に対してI剤2回散布の防除価は88,I剤+TM剤は97と高く,I剤+IA剤,C剤+TM剤はやや低かった。C剤2回散布の効果は認められなかった。べと病粒に対してはC剤2回散布の防除価は75で,C剤+TM剤の52に比べ防除効果が47%高くなった。それ以外の防除体系では効果がほとんど見られなかった。C剤を開花期から10日間隔で2回散布した結果,紫斑病粒に対して防除効果は見られなかったが,べと病粒に対しては開花後20日+30日の防除効果が高かった。

第58回(福井)講演要旨タイトルに戻る

Copyright © 2007 The Association for Plant Protection of Hokuriku. All Rights Reserved.
2008.1.28更新