研究会(研究発表会)
第58回(福井)
講演要旨
ダイズ栽培におけるエチルチオメトン粒剤(フタスジヒメハムシ防除)とグルホシネート液剤(生育期畔間除草)の乗用管理機散布の実際と利点
徐 錫元1・竹田雄一2・影島真佐夫1・伊藤英二2(1バイエルクロップサイエンス・2石川農林)
ダイズ省力化栽培のための,エチルチオメトン粒剤とグルホシネート液剤の乗用管理機による散布を,石川県白山市明島町の圃場で行った。30aの圃場を2等分し,片方は播種時(2005年5月31日)にエチルチオメトン粒剤を播溝散布し,残りの片方は無散布とした(2反復)。7月22日の調査時,無散布区では畦3.6m当り4〜5頭のフタスジヒメハムシの成虫が確認されたが,散布区では0頭であった。次に,同日,グルホシネート液剤を散布した。散布時間は42分/30aと手散布(農家の話:半日/30a/2人)に比べ除草時間が大幅に短縮した。その後,除草の必要は無く,また,実質的な薬害もなかった。全面刈り子実収量は,エチルチオメトン散布区が234と222kg/10a,無散布区が214と206kg/10aであった。このエチルチオメトン散布の増収効果は,フタスジヒメハムシの幼虫防除によると考えられた。