研究会(研究発表会)

第58回(福井)

講演要旨

アカヒゲホソミドリカスミカメ雌の交尾の有無と羽化後日齢が雄に対する誘引性に与える影響

福山真希1・足達太郎1・樋口博也2・高橋明彦21東京農大・2北陸研究セ)

アカヒゲホソミドリカスミカメの雌は性フェロモンを放出し雄を誘引することが報告されているが(Kakizaki and Sugie,1997),雌の交尾や羽化後日齢と誘引の関係については不明である。そこで雌の交尾の有無,羽化後日齢が雄に対する誘引性にどのような影響を及ぼすか検討を行った。未交尾雌10頭と既交尾雌10頭を誘引源としたトラップを設置し誘殺される雄数を調査したところ,未交尾雌が雄を多く誘引する傾向が見られた。したがって,交尾後は性フェロモンの放出量は少なくなると考えられた。また,羽化後3日齢の未交尾雌10頭と6日齢の未交尾雌10頭を誘引源としたトラップで誘殺雄数を調査したところ,3日齢の未交尾雌が雄を多く誘引する傾向が見られ,未交尾でありながら羽化後日齢が経過した雌は性フェロモンの放出量が少なくなると考えられた。これらの結果から,本種雌の交尾回数や交尾日齢について考察した。

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2008.1.30更新