研究会(研究発表会)

第58回(福井)

講演要旨

ネオニコチノイド剤1回散布によるアカヒゲホソミドリカスミカメの防除(2)地域共同防除への適用性

石本万寿広(新潟農総研作物研)

ジノテフラン,クロチアニジンの粉・液剤はアカヒゲホソミドリカスミカメに対して,出穂期〜出穂期10日後の1回散布で十分な防除効果がある。そこで,地域共同防除(広域での一斉散布)においても,1回散布で防除が可能か検討した。イネ品種間での出穂期の違いをもとに散布適期を検討した。主要早生品種と中生品種(コシヒカリ)の出穂期の違いは2〜8日であることから,散布適期幅を10日とした場合,これらの品種を一斉に防除するための散布適期はコシヒカリの出穂期〜穂揃い期と考えられた。2004年にダスターによる防除地域(20ha),2005年に無人ヘリによる防除地域(120ha)で実証試験を行った。薬剤はジノテフラン剤とし,散布時期は,2004年はコシヒカリの出穂期,2005年はコシヒカリの出穂期直前であった。アカヒゲホソミドリカスミカメ発生量は,2004年は少発生,2005年は中発生であった。いずれも,薬剤散布後の成幼虫数は極めて少なく,また,斑点米数も少なく,斑点米率が0.1%を超える圃場はなかった。

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2008.1.30更新