研究会(研究発表会)

第58回(福井)

講演要旨

ハナエチゼンBLのいもち病防除効果

福田明美・古河 衞・岡本 博(福井農試)

福井農試で育成されたハナエチゼンBL1号(Pik, Piz, Pii)、BL2号(Pita, Piz, Pii)、BL3号(Pita-2, Piz, Pii)およびBL4号(Piz-t, Pii)は、早稲品種ハナエチゼン(Pi-t, Pii)の同質遺伝子系統である。ハナエチゼンBLのいもち病防除効果および効果の高い系統の組合わせ等を検討することを目的に,2004年と2005年に圃場試験を実施した。抵抗性系統の混合比率が80%となるよう種子混和し,約25日間育苗後,5月上旬に手植えし,混植区とした。また,対照にハナエチゼン薬剤防除区(プロベナゾール箱粒剤+カスガマイシン・フサライド剤出穂期1回散布)を設けた。圃場でのいもち病の発生は,2か年とも葉いもち少発生,穂いもち極少発生であった。混植区での葉いもち発病株率および病斑数は,ハナエチゼン無防除区より少なく推移した。7月中旬の防除価は,2004年が84〜90と薬剤防除区の92に対し,ほぼ同等であったが,2005年は71〜84と薬剤防除区の90に比べて若干低い傾向にあった。また,2005年の穂いもち発病度も無防除区より低かった。系統の組み合わせによる防除効果の差は判然としなかった。

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2008.1.28更新