研究会(研究発表会)
第59回(新潟)
講演要旨
大腸菌で発現させたカラシナ由来ディフェンシン(BJ-AFP1)の抗菌活性
日比忠晴1・栃原孝志1・提箸祥幸1・森 浩一1,2・杉野 彩1・森脇丈治1・矢頭 治1・川田元滋1・平八重一之1(1北陸研究セ・2現(株)植物ゲノムセ)
大腸菌で発現させたアブラナ科カラシナ由来のディフェンシン(BJ-AFP1)は,イネいもち病菌,イネ紋枯病菌に対し抗菌活性を示すことが報告されている。そこで,その他の植物病原糸状菌および病原細菌に対する抗菌活性をマイクロプレートリーダーを用いた少量培養系で検討した。その結果,オオムギ赤かび病菌に対するBj-AFP1の抗菌活性はIC50値が1.31 µg/mlであり,イネいもち病菌に対する値と同等であった。一方,イネ白葉枯病菌,イネもみ枯細菌病菌,イネ苗立枯細菌病菌,イネ褐条病菌,蔬菜類軟腐病菌,ハクサイ黒斑細菌病菌,キャベツ黒腐病菌に対するI.C.50値は25 µg/ml以上と推定され,イネいもち病菌に対する約10倍の供試濃度においても効果が認められなかった。