研究会(研究発表会)
第59回(新潟)
講演要旨
アカヒゲホソミドリカスミカメの合成性フェロモントラップによる発生量把握の可能性
吉村具子1・池田泰子1・竹田富一1・渡辺和弘2(1山形農研セ・2山形防除所)
アカヒゲホソミドリカスミカメの合成性フェロモントラップは,水田における成虫の発生消長の把握に有効であることがわかっている。フェロモントラップによる本種の発生量把握の可能性について検討するため,トラップ誘殺数と従来行われてきたすくい取り調査による捕獲虫数の関係を解析した。6月下旬から9月上旬に,現地ほ場25地点(慣行防除)の水田内にフェロモントラップを設置し,7日毎にフェロモントラップ誘殺数調査と20回振りのすくい取り調査を行った。7日間のフェロモントラップ誘殺数が増加すると,その前後のすくい取り調査で成虫が確認される割合が高まる傾向にあった。このことから,フェロモントラップ誘殺数は成虫の発生量の把握に有効であると推測された。