研究会(研究発表会)

第59回(新潟)

講演要旨

アカヒゲホソミドリカスミカメ個体密度および割れ籾率の異なる条件下における斑点米の発生

吉島利則・菅野 亘(富山農技セ農試)

アカヒゲホソミドリカスミカメは主に籾の開穎部から吸汁加害して斑点米を形成することが知られている。本種に対する防除効果の異なる2薬剤の処理および無処理により,3水準の個体密度区(少発生,中発生,多発生)を設定し,さらに各個体密度区に割れ籾処理(出穂前の遮光および出穂後の施肥)により割れ籾多発区画を設け,個体密度および割れ籾率の異なる条件下における斑点米の発生について検討した。その結果,個体密度が低い場合,割れ籾率と斑点米率に関係はみられないが,個体密度が高い場合,割れ籾率が高いほど斑点米率が高くなる傾向がみられた。このことから,本種の加害による斑点米の発生は,個体密度が高いほど割れ籾率の影響を受けやすく,斑点米率を予測する際,個体密度に加え,密度水準に応じた割れ籾率の要因を加味する必要があると考えられた。

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2008.2.25更新