研究会(研究発表会)
第59回(新潟)
講演要旨
アカヒゲホソミドリカスミカメの世代ごとの雄雌比率と雌成虫の体長及び卵数
池田利昭・池田浩一・岩脇 喬・大井 純・青山政義(富山防除所)
牧草畑におけるアカヒゲホソミドリカスミカメの世代ごとの雄雌比率と雌成虫の体長及び卵数を調査した。雄雌比率:全期間の比率では雄率が高かったが,5月の越冬世代だけが雌率が高かった。これは,越冬卵そのものの雌率が高かったか,あるいは越冬卵の孵化率が雌の方が高かったものと推察される。雌成虫の体長:越冬世代から第1世代は長く,第2世代から第3世代にかけて短かった。これは,第2世代の個体数が最も多く,夏場の高温と餌の状態も悪くなるためと考えられる。雌成虫の卵数:卵数も体長と同様の傾向がみられ,越冬世代から第1世代にかけて多く,第2世代から第3世代には少なくなった。これも第2世代の個体数が多くなるのと,夏場の高温,餌状態の悪化により卵数が少なくなるものと推察される。