研究会(研究発表会)

第61回(石川)

講演要旨

広域発生源管理による斑点米の発生抑制

濱崎貴史・薮 哲男(石川農総研セ)

斑点米カメムシ類は農道,畦畔や休耕田等の雑草地を主たる生息場所とすることから,これらの発生源に対して除草等の対策を講じることは重要であると考えられている。石川県平野部の水田単作地帯における発生源は農道,畦畔等の雑草地であることから,除草を広域で行うことにより,周囲からの斑点米カメムシ類の侵入を防ぎ,効率的に斑点米の発生を抑制できる可能性がある。そこで,石川県金沢市内平野部の現地圃場において除草剤散布による発生源管理を4ha程度の広範囲で行い,斑点米の発生防止効果について検討を行った。畦畔における斑点米カメムシ類の発生は,20回振り当たり広域除草区で1.3頭,対照区では0.6頭であった。出穂期の本田における斑点米カメムシ類の発生は,20回振り当たり広域除草区で1.3頭,対照区で3.1頭であった。また,斑点米混入率は広域除草区で0.05%,対照区では0.16%であり,除草区において落等基準となる0.1%を下回った。以上のことから,広域発生源管理の実施により,本田内における斑点米カメムシ類密度と斑点米被害を低下させることが可能であると考えられた。

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2009.12.28更新