研究会(研究発表会)

第61回(石川)

講演要旨

スイカ炭疽病の薬剤防除効果

山口吉博1・田崎義孝2・堀 武志2・江口喜久子3・前田 浩4・滝澤卓朗5・棚橋 恵61新潟防除所・2新潟県経営普及課・3新潟農普セ・4長岡農普セ・5南魚沼農普セ・6新潟農総研園芸研)

2007年夏に新潟県のすいか産地でスイカ炭疽病による果実被害が多発し問題となった。特に,収穫時に見かけ健全な果実が,出荷後に市場での滞荷中や店頭で果実発病する事例が目立った。そこで,2008年に園芸研砂丘地ほ場で主な登録農薬について茎葉,果実に対する防除効果および果実の発病軽減を目的とした薬剤防除体系を検討した。2008年は試験開始まで自然発病しなかったため,園芸研の保存菌株を薬剤処理前日(6月24日,収穫22日前)につる先中心に噴霧接種した。接種8日後頃から茎葉に発病し始め,その後株元へ病勢進展した。感染時(接種翌日)の薬剤処理は防除効果が高かったが,発病後(接種8日後)は防除効果が劣った。また,収穫期までの2回処理は防除効果が高かったが,1回処理 では効果が不十分であった。茎葉に対してはイミノクタジン酢酸塩・ポリオキシン剤とシメコナゾール・マンゼブ剤,また,果実に対してはシメコナゾール・マンゼブ剤とジフェノコナゾール剤の防除効果が高かった。これらの薬剤を用いた体系処理でもほぼ同様の結果が得られた。

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2009.12.29更新