研究会(研究発表会)
第61回(石川)
講演要旨
スイゼンジナを加害するハイイロホソバノメイガの発光ダイオードトラップへの誘殺消長と被害の発生時期について
藪 哲男・武田康一・桶本敏男・八木敏江(石川防除室)
ハイイロホソバノメイガの加害によるスイゼンジナの立ち枯れ症状については'06年度の本研究会で報告した。被害は例年7月下旬から確認されるものの,本種の発生生態は不明な点が多い。成虫の発生消長を知るため青色発光ダイオードを用いた簡易トラップによる誘殺調査を'07,'08年の2年間実施した。6月〜9月の4か月間の総誘殺数は'07年で165頭,'08年で19頭と年次間の差が極めて大きかった。しかし,2か年とも7月上旬と9月上中旬に誘殺ピークが認められたことから,本種は年間に2世代発生していると推察された。また,本種による被害株は'07年は8月上旬から,'08年は7月下旬から,それぞれ確認されており,第2世代幼虫の食害によるものと推察された。