研究会（研究発表会）

ウコンノメイガ防除薬剤の散布時期の検討

小池利幸¹・石本万寿広²・山代千加子¹・小潟慶司¹・山下亜樹²・牧野守秀³（¹新潟防除所・²新潟農総研作物研・³デュポン）

新潟県のダイズではウコンノメイガの発生が近年，増加傾向にあり，防除の遅れ等による多被害の事例がみられている。2010年に新潟県柏崎市２地点のダイズほ場（品種：エンレイ）で，ウコンノメイガに登録のあるＣＹＡＰ粉剤，ＭＥＰ乳剤，エトフェンプロックス乳剤及び，新規開発中のクロラントラニリプロール水和剤について，ウコンノメイガに対する防除効果と散布時期の検討を行った。葉巻発生時期は２地点で異なり，地点Ａでは発生始期が７月第５半旬，急増期が７月第６半旬〜８月第３半旬，地点Ｂでは地点Ａより10日程度遅かった。薬剤散布日は地点Ａでは７月23日と７月30日，地点Ｂでは７月23日，７月28日，８月４日とした。防除効果は葉巻数の推移により評価した。ＣＹＡＰ粉剤は，地点Ａでは７月30日散布，地点Ｂでは８月４日散布で効果が高く，これより早い散布では効果が劣った。ＭＥＰ乳剤，エトフェンプロックス乳剤は，ＣＹＡＰ粉剤に比べ，やや早い時期の散布でも効果が高かった。クロラントラニリプロール水和剤は他の薬剤より効果が高かった。