研究会(研究発表会)

第64回(富山)

講演要旨

ダイズ茎疫病に対する各種種子処理剤の現地適応性

守川俊幸1・三室元気2・仲俣ひとみ3・蛯谷朋佳4・向井 環4・向野貴養4・河西隆喜5・片山雅雄5・尾島輝佳5・村岡裕一5・堀井香織6・上野香織6・青木由美7・岩田忠康11富山農総セ農研,2富山県庁,3新川農振セ,4富山農振セ,5高岡農振セ,6砺波農振セ,7富山広域普指セ)

 ダイズ茎疫病に対するアミスルブロムW(Am),チアメトキサム・フルジオキソニル・メタラキシルM W(TFM),シアゾファミドW(Cy)の種子処理の効果を検証した。2007〜2010年に実施した所内の防除試験では,これら薬剤の防除価は62〜100で,それらの優劣は年によって変動した。2011年にこれら3剤の現地での使用が可能になったことから,現地22,所内2,計24圃場でその効果を調査した。なお,現地圃場における対照薬剤はチウラム水和剤とし,いずれの区も虫害対策にチアメトキサムが併用されるように区を設定した。一方,所内圃場の対照区は無処理とした。その結果,22圃場で本病の発生が認められ,その発病率は0.4〜63%であった。対照区(無処理区)の発生が2.6%以上の圃場の防除価を求めたところ,Amが0〜85(n=8),TFMが0〜94(n=10),Cyが11〜87(n=9)の範囲であったが,いずれも平均で60前後の防除価が得られた。各薬剤の優劣は過去の試験と同様に圃場によって異なった。以上から,種子処理剤は本病の防除に有効であり,剤の特性,圃場環境あるいは作物のステージによって効果に変動が生じるものと推察された。

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2013.9.20更新